2004.6.20 〜 6.21
紫陽花と台風と
(太宰府天満宮)、筥崎宮、波上宮

旅にトラブルはつきものとはいえ...

 6月20日(日曜日)、福岡の筥崎宮に参拝後那覇に向かい、、21日(4月に発生した休日出勤の代休消化)、福岡経由で仙台に帰る2日間の旅行計画を立てていた。
 那覇では、以前にお世話になった”ゆがふう”さんに夜にお邪魔し、一杯などと考えていた。 
 21日の休暇は、かなり前から調整した休暇である。 
 しかし、私の旅の直前には必ずといってよいほど、問題が発生する。 まずは、”ゆがふう”さんに、20日にお邪魔したいと電話を入れてみると、定休日とのことであった。残念ではあるが、これはこれとして、新しいお店を開拓することで、今回は諦めることにした。 
 次の問題は、私の力では如何ともし難い、台風6号(DIANMU)接近である。この台風は大型で非常に強い台風とのことで、出発日前日19日22:00発表の予想では、20日は沖縄本土を直撃することになっている。 これには参った。飛行機が飛ばないかもしれない。


6月20日 

 6:00に起床した。起きて窓の外を見てみる。曇で、時々小雨が混じる。とりあえず仙台は荒れ模様ではない。前日確認した天気図でも、台風ははるか南、小生が向かおうとする西の方角にあり、この段階で仙台の天気が大きく崩れることは考えにくかった。
 6:30に家を出、車で仙台空港に向かう。途中朝食をとり、いつもの駐車場に車をあずけ、仙台空港には7:30頃に到着した。
 ANA798 8:15発の福岡行きは、定刻通りの運行のようだったので、チェックインを済ませ、手荷物検査を受ける。
 飛行機は、心配された台風の影響もまったくないようで、福岡第1ターミナルに予定よりも15分も早く、10:00には到着していた。
 まずは、ANAのカウンターに行き、小生が本日乗る予定の沖縄便は飛ぶかどうかの確認をした。しかし、まだこの段階では分からないとのことであった。
 ターミナルから外に出てみると、台風が本当の近づいているのか?と疑いたくなるほどのよい天気であった。
 20日の旅程は、2つのプランを用意しておいた。1つは、スムーズに行動できた場合で、太宰府天満宮と筥崎宮の2社にお参りをするプラン。もう一つは、台風や、雨等により、移動に時間をかけることができない場合で、筥崎宮のみお参りをするプランである。
 少々早く福岡に到着したこともあり、また天気もよいので前者のプランをとることにした。
 福岡地下鉄の西唐津行きに乗り、天神にて西鉄大牟田線に乗り換える。西鉄大牟田線への乗り継ぎは、初めての人間には不案内であると思う。地下鉄を下りた後、人に尋ねながら 西鉄大牟田線のホームに向かった。キップを購入しているうちに、太宰府行きが出発してしまった。駅員さんに、太宰府へはどう行けば早く着くかを尋ね、その教えに従い急行に乗車し、途中、先ほど逃した太宰府行きに乗り換え太宰府に到着した。
 

太宰府天満宮

 太宰府駅への到着は、11:15。案外早く着いた。早速太宰府天満宮を目指す。駅の前は太宰府天満宮への参道となっており、多くの参拝客で賑わっていた。
 参道の両側には、みやげ物やが軒を連ね、客引きを行っていた。
 太宰府天満宮拝殿では、多くの参拝客が祈祷の順番待ちをしており、時をあけず祈祷が行われていた。
 拝殿に向かって参拝後、拝殿脇の祈祷待合所にて、若い男性の神職の方に御朱印をいただいた。
 その後、しばし境内を散策。写真等を撮って歩く。この日は大変暑く、立っているだけでも汗が噴出してくる。日陰で汗を拭いていると、先ほど御朱印をいただいた、男性の神職の方が「今日は暑いですね、台風が近づいているからですかね。」と声をかけてこられた。
 「私は東北のものなので、この暑さは...。」と答えると、「それは遠いところから。」と微笑まれた。この日は本当に暑かった。
 授与所にて、お守りをいただき、太宰府天満宮を後にした。

             
太宰府駅 太宰府天満宮拝殿 太宰府天満宮拝殿
太宰府駅 太宰府天満宮拝殿 太宰府天満宮拝殿(全景)


筥崎宮(筥崎八幡宮)

 太宰府駅より、西鉄大牟田線で二日市まで移動し、二日市で天神行きを待っていると、特急が到着した。特急に乗り天神まで。停車駅が少ないので、冷房で冷やされた冷気が抜けず、大変快適である。おかげで、猛暑の中かいた汗もだいぶおさまった。天神にて福岡地下鉄の貝塚行きに乗り換え、箱崎宮前で下車したのは13:10頃であった。
 地下鉄の階段を上がると、すぐ脇は筥崎宮の参道になっていた。
 参道には日曜日だからか、出店(がらくた市といったところか)がたくさん出ていた。焼き物や、鞄等、いろいろ面白いものが売られているようなのだが、一軒一軒見て歩いていては時間がなくなるので、 流し見をしつつ拝殿に向かった。
 筥崎宮の楼門は大変重厚な建築で、重要文化財にも指定されている。この楼門には敵国降伏の額が掲げられているので、伏敵門の名があるそうである。
 楼門ごしに拝殿に向かい、お参りをした後、授与所にて、御朱印をいただいた後、神職の方と少しお話をさせていただいた。三大・・・に大変興味がある小生は、この神社さんも日本三大八幡と呼ばれていることについて尋ねてみた。以前、伏見稲荷の神職の方と三大稲荷についてお話をさせていただいたことがあったがやはり、同じようなお話で、明確な定義はないそうであった。
 また、授与所にて、チャンポン土鈴と、小さな博多人形の授与品をいただき、応対してくださった女性ともお話をさせていただいた。チャンポンというのはガラス細工のビードロのことだそうで、その音色からこう呼ばれるそうである。チャンポンは、筥崎宮のお祭りである、筥崎宮放生会大祭の時に売り出されるのであるが、すぐ売り切れてしまうとのことだった。
 「ぜひその時にいらして下さい。」とお誘いいただいた。
 授与所を後にし、拝殿横にまわってみると、紫陽花苑が開かれていたので見学してみることにした。中には茶屋があり、少しぼっとすることにした。オレンジジュースセットを頼むと、冷たいオレンジジュースに焼餅がついてきた。のんびり足を伸ばし、ジュースを飲みながら餅をほおばっていると、紫陽花の中から、バイオリンの音が聞こえてきた。紫陽花苑の中で弦楽四重奏のコンサートが始まったらしい。音楽を耳にしながらのんびりと紫陽花を見て歩く。「最近ぼっとする暇がなかったな。」と大変のんびりした気分になった。

             
筥崎宮楼門 弦楽四重奏
筥崎宮楼門 弦楽四重奏

沖縄へ

 15:00頃地下鉄を乗り継ぎ、福岡空港に着いた。ANAカウンターにて、運行状況を尋ねた。現在のところ、定刻通りのフライト予定とのことであったので、すぐに航空券を発券し、手荷物検査場へ向かった。福岡空港の手荷物チェックが厳しいことは、前回の巡拝の際に体験していたので、今回は、カメラの機材や、フィルム等はあらかじめ目視確認(オープンチェック)を依頼した。オープンチェックは、カメラの電源を入れたり、レンズのふたをはずしてを覗いてみたりと手間はかかるが、X線を通さないだけ安心である。難なく確認は終了した。
 出発には時間がまだあったので、大汗をかいたシャツを着替え、その後、売店を覗いて時間をつぶす。そういえば、Edy付のANAカードを発給してもらったが、まだ使ったことが無かったので使ってみることにした。ANA Festaにて青汁を頼み、カードを読み取り機にかざす。小銭の用意をしなくてよいので案外便利かもしれない。(しかし、仙台で使えるお店はほとんどないので、あまり便利ではないのかもしれない。)
 16:20ANA489便は予定通り出発した。揺れもなく快適な空の旅である。途中、台風の横を迂回する形で飛行した。その際、この便の機長が台風の説明をしてくれた。初めて上空から台風というものを見た。渦を巻く雲の情景はとても言葉では表すことはできない。
 17:55、那覇空港に遅れも無く到着した。モノレールに乗り、本日の泊まるホテルのある美栄橋に向かう。美栄橋にあるホテル、東横イン美栄橋は国際通りに近く、また、波上宮にへも徒歩で30分もかからないくらいの便のよいところにある、そして、ゆがふうにも近い。
 関東出張の際にもよく東横インをよく使うので会社の人間からはなぜ沖縄にいってまでも東横インなのか?もっとよいところに泊まればよいではないか?とよく言われるが、別に高級な旅を求めているわけではないし、上述のように立地条件がよいということ、どうせ、食事は外でとればよいので必要ない。という理由から、1人で旅行する際には利用する頻度が高い。
 ホテルにチェックインし早速夕刻の那覇の街に繰り出す。すっきりした天気ではなかったが、雨の心配はなさそうである。国際通り方面へ歩き、市場通りを流しながら土産を物色した。歩いていると、だんだんお腹が空いてきた。この日はゆがふうはお休みなので、この近辺で今夜の食事を楽しむ店を探すことにした。
 家庭料理あわもりぐるくん食堂。お店を覗き込むと、お婆さんがおられるだけで、客の姿は見えない。雰囲気でこの店に決めた。
 このお婆さん(オバア)がいろいろ親切に対応して下さった。この日食したのは、
 1.トラブチャー、マチのお刺身
  いずれも鯛の種類とのことであった。 トラブチャーは身がコキコキとして大変美味しくいただけた。
 2.ゴーヤチャンプー
  これは必ず沖縄に来たならば食べねばなりますまい。
 3.とうふよう
  かなり癖のある食べ物であるが小生は好んでいただく。
 4.そうき
  骨付きの甘辛いぶた肉。そーきそばにのる"そーき"。
 これに、オリオンビールの生と、あわもり”び”を飲んだ。大変美味しくいただいた。また物価も安いというのが大変ありがたい。
 さて、ぐるくん食堂のぐるくんとは?と尋ねると、魚の名前。と教えて下さった。この日は口にしなかったが、次の機会にでも食してみることにしよう。
 ほろ酔い気分で、ホテルに向かう。途中、大福さんで、そーきそばをいただく。飲んだ後の麺は大変美味しく感じた。
 ホテルに戻ったのは20:25頃。はじめにシャワーを浴び、翌朝の為に目覚ましをセットした後、沖縄のTVを見ながらのんびりしているうちに、いつの間にか眠りに落ちていた。

 

   
おばあ
ぐるくん食堂のおばあ
大変おいしい食事でした。

6月21日

 
目覚ましは6:00にセットしていた。少々うとうとし、フロント前でサービスされている簡単な朝食をとり、7:50にチェックアウトした。
 歩いて波上宮に向かう。風が大変すがすがしい。8:20に波上宮に到着した。


波上宮

 波上宮には昨年お参りに訪れていたのであるが、折角沖縄にきていることであるし、特にこの日の午前中は用事があったわけでもなかったので、波上宮にお参りすることに決めていた。
 波上宮では、神社の皆さんが境内の清掃をされていた。お参りを済ませた後、1人の方に声をかけさせていただき、境内の撮影の許可と、荷物を授与所の軒先に置かせていただけるようお願いした。
 写真を撮影していると、2組の団体(両団体とも中国語を話されていた)がこの神社に訪れ、お参り(観光?)していた。この時ばかりは静寂な雰囲気がけたたましい話し声に壊された思いがした。
 9:30 拝殿に神社の皆さんがお集まりになり、朝の祈祷が始まったようである。波上宮を後にしようとすると、授与所が開かれていたので、フー札(沖縄独自の除災の神札)を頂いた。その際、授与所で対応いただいた女性にお話を伺うと、朝は9:30からお勤めが始まるとのことだった。


 
   
波上宮
台風一過
拝殿の赤瓦


福岡へそして仙台へ

 
波上宮を後にし、タクシーにて那覇空港に向かう。飛行機は13:05発であったのであるが、到着したのは10:00過ぎであった。台風が北上しており、飛行機が飛ぶかが心配だったので空港に早めに到着しておくことにしたのである。予定では福岡経由で仙台に帰る予定であるが、場合によっては仙台直通便に切り替えるつもりでいたからである。
 福岡までの便は特に問題もなく飛行する模様。しかし、台風の影響で空の便は大変乱れているようであった。当初チケットには31番ゲートと記入されていたのであるが、34番ゲートに変更になった。
 特にすることもないので、早めに手荷物検査を受け、待合場所に入り、売店で、そーきそばと、ORIONビールを注文した。味はまずまずであった。
 13:05ANA486福岡行きは定刻通り出発し、14:40ほぼ定刻通りに福岡に到着した。 
 仙台便が飛ぶ心配であったので状況を問い合わせるとオンスケジュールとのことであった。
 しかし、欠航便が相次ぎ、心配な状況には変わりはないので、情報を得やすいように空港内で過ごすことにした。第2ターミナルでみやげ物を購入し、第1ターミナルへ移動する。
 第1ターミナルの風月にて和風皿うどんを注文し、腹ごしらえをした。かなり量が多かった。
 食後、手荷物検査を受け待合室で待っていると、17:45発のJAL仙台行きは欠航と決まったとの放送が流れた。これはANAも欠航するのではないか?と、この日の福岡泊りを覚悟していると、ANA便は、仙台空港の天候によっては羽田へのダイバート、もしくは福岡に引き返す条件付運航と決まったとの放送が流れた。
 ANA799便は19:00に定刻通り出発した。飛行は多少揺れたが、いたって快調、21:50約5分遅れで仙台に到着した。
 空港近くの駐車場にて車を受け取る際、駐車場の方のお話だと、JALの札幌からの便も欠航だとのお話だった。
 雨はそれほどでもないが、風が強かった。事故を起こしてもつまらないので、慎重に運転し自宅へ向かった。到着は22:00少し前となった。



 今回の巡拝を振り返ってみた。台風の影響が大きかっただろうか? 実は小生の行動への影響は皆無であったといってよい。
 未だ強運気にあるのかもしれない。
 今回も恒例のショートトリップではあったが、様々な物を見、そしていろいろな方とお話ができ大変楽しい旅となった。
 


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